歯周病はプラーク(歯垢)と力(噛み合せ)の2つが複合的に絡みあいながら発症します。原因を分析した上で適切な処置をするのが歯周病治療の基本となります。
歯周病の原因はプラーク(歯垢)です。歯垢には歯周病菌が無数にいます。その菌の数を減らし、勢力を抑えます。どんなにがんばっても数をゼロにはできません。
もうひとつの歯周病を悪くする重大な要素は力です。力がかかると、ぐらつき、抜けてしまいます。力を分散させるための矯正や連結、噛み合わせなども視野に入れる必要が本来あります。
以上をまとめると、
1. 菌(800種まで確認されている)をコントロールし、
2.
力(かむ力を分散して支える)をコントロールできれば、
状況は改善されていきます。
軽度の歯周病では検査として歯周ポケットを洗浄します。歯ブラシの届きにくいところのバイオフィルムを掃除除去できれば悪化はしません。定期的なチェックと洗浄によって、よい状態を簡単に維持できます。
中等度の歯周病では検査、洗浄、バイオフィルムの除去をした後、少し待って再度歯周検査をします。その状態によって歯茎の中の汚染物質を外科的に器具で取り除きます。
また「dental drug delivery system」という、寝ている間に除菌、静菌するための治療方法があります。マウスピースに入った薬剤が簡単に薄まることなく、お口の中で長い時間作用します。
重度の歯周病では再検査後治る見込みがあるかを見極め、抜歯をしなければならないこともあります。しかしケースによっては再生療法で延命処置をする方法もあります。
中等度、重度のケースにおいては、歯の固定のために仮歯を作りかみ合わせを修正したり、歯をつないでとめたりする必要があります。歯周外科はポケットが深くやむを得ず歯茎を切開して行う治療です。感染源を残さず取り切ります。当然ですが高いレベルの滅菌をされた器具での処置が必要です。
リスク/再生療法における術後:移植した自家骨または、人工骨が歯肉の縫合の裂開により感染することがある。